「上がり続ける不動産価格は、いつまで続くのか?」
「マイホームが欲しいけれど、今は高すぎて手が出せない…」
「もし家を売るなら、今が一番良いタイミングなのだろうか?」
ここ数年、ニュースや周囲の会話から聞こえてくる不動産価格の高騰は、多くの人にとって大きな関心事であり、同時に不安の種にもなっています。
「このまま価格は上がり続けるのか、それともバブル崩壊のように大暴落するのか?」
という質問の答えは、誰にも断言できません。
しかし、価格を動かす要因を正しく理解し、未来に起こりうるリスクを把握することで、不確実な時代でも後悔しないための最適な判断を下すことは可能です。
そこでこの記事では、最新の公的データや専門家の見解を基に、不動産価格の現状と未来を分析してみます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
本文に入る前に、これから家づくりを考えている人や、現在進行形でハウスメーカーを探し始めている人に、後悔しない家づくりのための最も重要な情報をお伝えします。
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不動産価格の現状と推移

「不動産価格が高い」という声をよく耳にしますが、その実態はどうなのでしょうか。
まずは、公表されている客観的なデータをもとに、現在の不動産価格がどのような状況にあるのかを見ていきましょう。
不動産価格の動向は、全国一律ではありません。
都心部と地方では全く異なる動きを見せており、さらに新築か中古か、マンションか戸建てかといった物件の種類によっても価格の推移は大きく異なります。
これらの違いを理解することが、不動産市場の全体像を正確に捉えるための第一歩となります。
不動産価格指数に見る長期的な上昇トレンド【特にマンションに注目】
国土交通省が毎月公表している「不動産価格指数」は、不動産価格の動向を把握するための重要な指標です。
この指数は2010年の平均価格を「100」として、価格の変動を数値化したもので、長期的なトレンドを確認するのに役立ちます。
最新のデータを見ると、全国の住宅価格は2013年頃から一貫して上昇を続けていることがわかります。
2025年2月分の住宅総合指数は140.0となっており、10年以上にわたって上昇トレンドが継続していることを示しています。
特に注目すべきは、物件種別ごとの価格の動きです。
戸建住宅の指数が114.9、住宅地(土地)が115.6と比較的緩やかな上昇に留まっているのに対し、マンション(区分所有)は211.8と突出して高い水準を記録しています。
これは、2010年と比較して全国のマンション価格が平均で2倍以上に高騰していることを意味します。
この背景には、利便性の高い都市部への人口集中や、後述する建築コストの上昇などが複合的に影響していると考えられます。
首都圏と地方圏における価格動向の違いと二極化の進行
不動産価格の動きは、地域によっても大きな差が生じています。
国土交通省が発表した令和6年の地価調査によると、全国の地価は全体的に上昇傾向にありますが、その内訳を見ると地域による「二極化」が鮮明になっています。
特に価格上昇が著しいのは、東京・大阪・名古屋の三大都市圏や、札幌・仙台・広島・福岡といった地方の中核都市です。
例えば、三大都市圏の住宅地の地価変動率は令和6年で3.0%の上昇を記録し、中でも東京圏は3.6%と高い伸びを示しました。
これらのエリアでは、人口流入や再開発などによって住宅需要が依然として高く、価格を押し上げています。
その一方で、三大都市圏や中核都市を除く地方圏では、住宅地の地価変動率がマイナス0.1%と、依然として下落傾向が見られます。
下落幅は緩やかになっているものの、需要の減少に直面し、価格が下がっている地域も少なくありません。
このように、人が集まる都市部とそれ以外の地方圏とで、不動産価格の動向が全く逆の方向を向いているのが現在の特徴です。
新築・中古・マンション・戸建ての価格推移(都市部での中古マンションの高騰)
首都圏に絞って物件種別ごとの価格推移を見てみると、特に中古マンションの価格上昇が際立っています。
公益財団法人東日本不動産流通機構のデータによると、首都圏の中古マンションの平均成約価格は、2014年の2,727万円から2024年には4,890万円へと、この10年で約1.8倍にまで上昇しました。
興味深いのは、2014年時点では新築戸建てや中古戸建ての方が中古マンションよりも高額でしたが、2024年にはその価格が逆転している点です。
この現象の背景には、新築マンションの著しい価格高騰があります。
不動産経済研究所の調査では、2025年6月の東京23区の新築マンションの平均価格は1億3,205万円に達しました。
建築費や人件費の上昇を背景に新築価格が高騰しすぎた結果、多くの購入検討者が、より現実的な価格帯である中古マンション市場へと目を向けるようになったのです。
加えて、マンションは駅に近いなど交通利便性の高い立地にあることが多く、資産価値が維持されやすいというメリットも人気を後押ししています。
このような需要のシフトが、都市部における中古マンション価格の記録的な高騰を招いているのです。
なぜ不動産価格は高騰を続けているのか?

2013年頃から続く不動産価格の上昇は、決して一つの理由だけで説明できるものではありません。
その背景には、日本国内の金融政策から世界情勢、さらには私たちのライフスタイルの変化まで、様々な要因が複雑に絡み合っています。
ここでは、価格高騰を理解する上で特に重要となる4つの主要な要因について、それぞれ詳しく解説していきます。
金融緩和政策(超低金利)とインフレによる現物資産への需要増
不動産価格が上昇に転じた大きなきっかけの一つが、長期間にわたって続けられた金融緩和政策です。
日本銀行が市場に大量の資金を供給することで、世の中に出回るお金の量が増えました。
その結果、相対的にお金の価値が下がり、モノの値段が上がる「インフレ」の傾向が強まりました。
インフレが進むと、現金を銀行に預けておくだけでは、実質的な価値が目減りしてしまうリスクが生じます。
そのため、多くの人々や企業は、価値が下がりにくい「現物資産」に資金を移すことで資産防衛を図ろうとします。
その代表格が不動産です。
インフレに強く、価値が保たれやすいとされる不動産に投資や購入の需要が集中したことが、価格を押し上げる大きな力となりました。
さらに、金融緩和は「超低金利」という状況も生み出しました。
住宅ローン金利が歴史的な低水準になったことで、月々の返済負担が軽くなり、これまで住宅購入をためらっていた層もマイホームを検討しやすくなりました。
このように、資産価値の維持という投資的な側面と、ローンが組みやすいという実需の側面の両方から需要が刺激されたことが、価格高騰の根本的な要因となっています。
円安と世界情勢による建築費・人件費の高騰
新築物件の価格を直接的に押し上げているのが、建築コストの上昇です。
このコストは、大きく「建築資材価格」と「人件費」の二つに分けられます。
まず建築資材については、2022年以降のロシアによるウクライナ侵攻といった世界情勢の変化が、木材や鉄骨、エネルギーなどの価格を世界的に高騰させました。
いわゆる「ウッドショック」に代表されるように、サプライチェーンの混乱が資材の安定供給を脅かしたのです。
さらに、記録的な円安が追い打ちをかけました。日本は多くの建築資材を輸入に頼っているため、円安によって仕入れ価格が大幅に上昇し、それが建築コストに直接転嫁されています。
次に人件費ですが、建設業界では長年にわたり、職人の高齢化や若者の担い手不足といった構造的な人手不足が深刻化しています。
これに加え、2024年4月からは働き方改革関連法により、建設業でも時間外労働の上限規制が適用されました。いわゆる「2024年問題」です。
労働環境の改善は急務ですが、一方で労働時間の減少を補うためには人材確保が不可欠となり、結果として人件費の上昇につながっています。
このように高騰した新築物件の価格は、購入検討者の予算を大きく超えるケースが増えています。
その結果、多くの人々が新築を諦めて中古市場に目を向けるようになり、中古物件の需要が増加。
これが不動産市場全体の価格を押し上げるという連鎖を引き起こしているのです。
海外投資マネーの流入とインバウンド需要の押し上げ
現在の不動産市場を語る上で、海外からの影響は無視できません。
特に「円安」は、海外の投資家にとって日本の不動産を非常に魅力的な投資先に変えました。
海外の投資家から見ると、急激な円安によって、自国の通貨で日本の不動産を格安で購入できる状況が生まれています。
もともと東京の不動産価格は、ロンドンやニューヨーク、香港といった世界の主要都市と比較すると割安感がありましたが、円安がその魅力をさらに加速させました。
これにより、海外の富裕層や投資ファンドが、特に首都圏のタワーマンションや再開発エリアの物件に積極的に資金を投入しています。
この旺盛な投資需要が、都心部の不動産価格を強力に下支えしており、価格が下がりにくい状況を作り出しています。
また、新型コロナウイルスの影響が落ち着き、インバウンド(訪日外国人観光客)が急回復していることも不動産市場に影響を与えています。
日本政府観光局によると、2025年7月の訪日外国人数は過去最高を更新しました。
観光客の増加は、ホテルや旅館、商業施設の需要を直接的に押し上げ、商業地の地価上昇につながっています。
そして、商業地の活況は周辺の住宅地の人気や価値にも波及し、不動産価格全体を押し上げる一因となっているのです。
都市部への人口集中と購買層の変化
日本全体で見れば人口は減少局面に入っていますが、不動産市場では、依然として特定のエリアに需要が集中するという現象が起きています。
多くの人が、交通の便が良く、商業施設や医療機関が充実している利便性の高い都心部や駅の近くに住みたいと考えています。
特に若い世代を中心に、通勤時間を短縮できる「職住近接」のライフスタイルを求める傾向が強く、東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)への人口流入は今も続いています。
日本全体で住宅の需要が減っても、人気のエリアでは「住みたい人」が多いため、需要が供給を上回り、価格が下がりにくい構図となっています。
さらに、近年の高額なマンション市場を支えている購買層の変化も見逃せません。
その主役となっているのが、夫婦ともに高収入である共働き世帯、いわゆる「パワーカップル」です。
世帯年収が1,000万円を超えるような層は、ペアローンなどを活用して高額な住宅ローンを組むことが可能です。
こうした購買力のある層が都心部の高額物件の主要な買い手となっており、一般的な所得層には手が届きにくい価格帯でも活発な取引が行われています。
この結果、平均価格が押し上げられ、価格の高止まりが続いているのです。
【今後の見通し】不動産価格が「下落する」と考えられる5つのリスク要因

これまで見てきたように、不動産価格は様々な要因によって高い水準を維持してきました。
しかし、この状況が永遠に続くわけではありません。市場の風向きを変える可能性のある、いくつかのリスク要因がすでに顕在化しつつあります。
ここでは、今後の不動産価格にマイナスの影響を与えると考えられる5つの重要なポイントについて見ていきましょう。
日本銀行の金融政策転換による住宅ローン金利の上昇リスク
不動産価格に最も直接的な影響を与える要因の一つが、金利の動向です。
2024年3月、日本銀行は長年続いたマイナス金利政策を解除し、金融政策の正常化へと舵を切りました。
これは、日本の金利が上昇局面に転換したことを示す歴史的な出来事と言えます。
一般的に、金利と不動産価格は「逆相関」の関係にあります。
つまり、金利が上がれば不動産価格は下がり、金利が下がれば価格は上がる傾向があります。
なぜなら、金利が上昇すると住宅ローンの返済負担が増加するため、住宅を購入しようとする人の意欲が減退し、需要が冷え込むからです。
すでにその影響は表れ始めています。
住宅ローンの固定金利は、その指標となる長期金利の上昇を受けて、多くの金融機関で引き上げが続いています。
2025年7月には大手銀行の10年固定金利が1%台後半に達するなど、数年前の超低金利時代と比べると明らかに高い水準です。
一方、住宅ローン利用者の約7割が選択している変動金利は、今のところ急激な上昇は見られませんが、日銀の今後の政策次第では緩やかに上昇していくと予測されています。
もし変動金利が本格的に上昇すれば、多くの家庭で月々の返済額が増え、家計を圧迫します。
その結果、「今は購入を見送ろう」「もっと安い物件を探そう」と考える人が増え、不動産市場全体の需要を押し下げ、価格の下落圧力となる可能性があります。
人口減少と「2025年問題」による不動産供給過多
日本の社会が直面する最も大きな課題である「人口減少」は、不動産市場の根幹を揺るがす長期的なリスク要因です。
家を買う人の数が減れば、当然、住宅の需要も減少していきます。
特に注目されているのが「2025年問題」です。
これは、戦後のベビーブームに生まれた「団塊の世代」が、2025年には全員75歳以上の後期高齢者になることで生じる社会的な影響の総称です。
不動産市場においては、この世代が所有する多くの住宅が、相続によって子世代へと引き継がれる時期を迎えることを意味します。
しかし、相続した子世代がその家に住むとは限りません。
すでに持ち家がある、あるいは勤務地の関係で住めないといった理由から、相続した不動産を売却するケースが急増すると予測されています。
特に地方や郊外では、こうした売り物件が市場に一気に放出され、「供給過多」の状態に陥る可能性があります。
この傾向を裏付けるように、総務省統計局の「令和5年住宅・土地統計調査」では、全国の空き家率が過去最高の13.8%を記録しました。
需要に対して供給が大きく上回れば、市場原理に従って価格は下落します。
さらに、住宅購入の主な担い手である25歳から54歳の世帯数も、2025年をピークに減少に転じると予測されており、需要と供給の両面から価格への下落圧力が強まっていくと考えられます。
不動産市場の「三極化」の進行と地方の深刻な下落リスク
今後の不動産市場は、全てのエリアで一様に価格が下落するわけではない、という点も重要です。
不動産コンサルタントの長嶋修氏は、近い将来の市場は「二極化」からさらに進んだ、異次元の「三極化」時代を迎えると予測しています。
これは、日本の土地が以下の3つのタイプに明確に分かれていくという考え方です。
- 価格が維持される、あるいは上昇を続ける地域です。これは都心の一部など、ごく限られたエリアで、全体のわずか10〜15%に過ぎないとされています。
- なだらかな下落を続ける地域です。これが日本の国土の大半、全体の約70%を占めるエリアとなります。
- 買い手がつかず、限りなく無価値、あるいは所有していることが負担になる「マイナス資産」となる地域です。
この三極化は、人口減少と密接に関連しています。
特に地方や郊外では、人口が減少することで交通機関の路線廃止や、スーパー・病院といった生活インフラの撤退が進み、地域の利便性が低下します。
その結果、さらに人が離れていくという負のスパイラルに陥り、不動産の需要が失われ、価格下落がより深刻化するリスクをはらんでいます。
エリアや物件の選別が、これまで以上に重要になる時代が訪れようとしています。
景気後退や消費者の購買力低下
不動産のような高額な商品は、社会全体の景気動向と密接に連動しています。
もし今後、日本経済が景気後退の局面に入れば、不動産価格にも大きな影響が及ぶ可能性があります。
景気が悪化すると、まず企業の業績が悪化し、従業員の給与やボーナスの減少、最悪の場合はリストラにつながります。
そうなると、個人の所得が減り、将来への不安から財布の紐が固くなります。
特に、人生で最も大きな買い物である住宅の購入に対しては、非常に慎重になるでしょう。
このように、消費者の購買力が低下すれば、高騰した不動産価格は維持できなくなります。
実際に、その兆候はすでに見え始めています。
例えば東京の新築戸建て市場では、価格が高騰しすぎた結果、一般的な購入層の所得が追いつかなくなり、需要が鈍化。
2024年11月には、平均価格が前年の同じ月と比べて1.8%下落するなど、価格の調整局面に入ったとの見方もあります。
マンション市場と異なり、戸建て市場は海外投資マネーなどの影響を受けにくく、主に国内の居住目的で購入する層(実需層)の動向が価格に直接反映されやすい特徴があります。
この戸建て市場での価格下落は、消費者の購買力低下が不動産市場全体に与える影響の先行指標と捉えることもできるでしょう。
住宅ローン減税の縮小・厳格化などの税制改正リスク
不動産の購入を後押ししてきた政府の優遇制度の変更も、需要を冷やし、価格を下げる要因となり得ます。
その代表例が「住宅ローン減税(控除)」です。
この制度は、年末のローン残高に応じて所得税などが還付されるもので、購入者にとって大きな経済的メリットがありました。
しかし、この住宅ローン減税は近年、段階的に縮小・厳格化されています。
例えば、控除率はかつての年末ローン残高の1.0%から0.7%へと引き下げられました。
また、環境への配慮から、2024年以降に建築確認を受ける新築住宅については、原則として一定の省エネ基準を満たさなければ、住宅ローン控除が全く受けられなくなりました。
具体的には、省エネ基準を満たさない「その他の住宅」に分類されると、借入限度額が0円となり、控除の対象外となってしまいます。
このように、買主が受けられる経済的なメリットが小さくなることは、購入意欲の低下につながります。
政府の税制改正や優遇制度の動向は、不動産市場の需要を左右する重要なリスク要因の一つなのです。
不動産価格の大暴落は本当にやってくるのか?

2025年問題や金利上昇といったニュースが報じられるたびに、「日本の不動産価格もいよいよ大暴落するのではないか」という声が聞かれます。
確かに価格下落のリスク要因は存在しますが、多くの市場専門家は、短期的な大暴落の可能性に対しては慎重な見方を示しています。
ここでは、なぜ現時点で「大暴落」が考えにくいのか、その理由を解説するとともに、将来的な価格下落のタイミングを見極めるときの注目すべき指標についても見ていきます。
2025年に短期的な「大暴落」が考えにくい理由
結論から言うと、現在の不動産市場が2025年という近い将来に、バブル崩壊時のような急激な大暴落に見舞われる可能性は低いと考えられています。
その理由は主に二つあります。
一つ目は、過去の暴落時のような「外的なショック」が見当たらないことです。
日本の不動産価格が暴落した過去の事例を振り返ると、1990年代初頭のバブル崩壊や2008年のリーマンショックなど、いずれも金融システム全体を揺るがすほどの大きな経済的事件が引き金となっていました。
しかし、現状では当時ほどの深刻な金融危機や世界的な経済ショックは発生していません。
もちろん、地政学的なリスクなどは存在しますが、不動産市場を根底から崩壊させるような決定的な要因とは言えない状況です。
そのため、2040年に向けて人口減少などの影響で徐々に価値が下がっていく可能性はあっても、短期間での暴落は起こりにくいと予測されています。
二つ目は、特に都市部の不動産価格を支える要因が依然として強いことです。
マンション市場に目を向けると、建築資材や人件費の高騰が続いており、新築物件の価格が下がりにくい構造になっています。
また、円安を背景とした海外投資家からの旺盛な購入意欲も、都心部の不動産価格を強力に下支えしています。
需要と供給の面でも、利便性の高いエリアでは供給が需要に追いついていない状況も見られ、これらの要因がクッションとなって、急激な価格調整が起きにくいと考えられています。
価格下落のタイミングを見極める先行指標
不動産相場の未来を正確に予測することは専門家でも困難ですが、市場の転換点、つまり「潮目」の変化を察知するためのいくつかの先行指標や事象は存在します。
これらを意識しておくことで、大きな流れを掴む手助けになります。
まず、最も明確な指標は、日本銀行による金利の大幅な引き上げです。
不動産価格が本格的な下落局面に入るタイミングとして最も可能性が高いのは、住宅ローン金利が多くの人にとって「負担が大きい」と感じる水準まで引き上げられた時です。
金利が上昇すれば購入者の資金計画に直接影響し、需要が急速に冷え込むため、価格に下落圧力がかかります。
日銀の金融政策の動向は常に注視しておくべきでしょう。
次に、景気の先行指標と呼ばれる「株価」の動きです。
株式市場は経済の先行きを敏感に反映する傾向があり、過去のデータを見ると、株価が本格的な下落トレンドに入ると、その約半年から1年後に不動産価格も追随して下落するという相関関係が確認されています。
例えば、リーマンショックが起きたのは2008年9月ですが、首都圏の中古マンション価格が本格的に下落に転じたのは翌年の2009年からでした。
株価の大きな変動は、不動産市場の先行きのサインと捉えることができます。
最後に、政府が不動産取引に何らかの規制をかけた時です。
過去のバブル期のように、不動産価格の高騰が行き過ぎたと政府が判断した場合、価格を抑制するために新たな税制(例:過去の地価税)や取引を制限する法律(例:国土利用計画法)を導入する可能性があります。
このような政策は事前に発表されるため、政府の動向をこまめに確認することで、市場の転換点を見極めるヒントになるかもしれません。
賢い売買判断を下すためのポイント(買い時・売り時)

不動産価格の今後の動向が不透明な中で、売買を検討している方にとっては「いつが最適なタイミングなのか」という判断が非常に難しい問題です。
しかし、いたずらに相場の予測に振り回されるのではなく、ご自身のライフプランや資金計画、そして物件そのものの資産価値といった、より確実な要素に基づいて判断することが、後悔しない選択につながります。
ここでは、購入を検討している方、そして売却を考えている方、それぞれの立場から賢い判断を下すための重要なポイントを解説します。
マンション購入の「下落待ち」は得策か?
不動産価格が高騰している今、「もう少し待てば価格が下がるのではないか」と考え、購入を先延ばしにする「下落待ち」を選択する人もいるかもしれません。
しかし、一般的にこの選択は得策ではないとされています。
その最大の理由は、待っている間に発生する「機会損失」です。
例えば、5年後に物件価格が1,000万円下がったとしても、その間、月20万円の家賃を払い続けていた場合、総額で1,200万円(20万円×60ヶ月)を支払うことになります。
この家賃は資産として残らないため、結果的に物件価格の下落分以上に支出してしまう可能性があるのです。
また、住宅ローンと年齢の関係も無視できません。
購入を先延ばしにすれば、その分だけローンを完済する年齢も上がってしまいます。
例えば、35歳で35年ローンを組めば完済は70歳ですが、5年待って40歳で同じローンを組むと、完済は75歳になります。
定年後の収入が減少する中でローンの返済が続く期間が長くなることは、将来の生活設計における大きなリスクとなります。
もちろん、無理な資金計画での購入は避けるべきですが、不動産購入のタイミングは、相場を読むことよりも、ご自身の結婚、出産、子どもの進学、転勤といったライフプランを優先し、資金的に無理のないタイミングを逃さないことが何よりも重要です。
資産価値が落ちにくい物件の見極め方
今後の不動産市場が「三極化」していく中で、将来にわたって価値が下がりにくい物件をいかに見極めるかが、購入後の安心に直結します。
価値が維持、あるいは上昇する可能性があるのは、全体のわずか10〜15%とも言われる限られた物件です。
その最も重要な条件は、やはり「立地」です。
具体的には、「都心」「駅前・駅近」「大規模」「タワー」といった要素を満たす物件は、利便性が高く、常に一定の需要が見込まれるため、資産価値が維持されやすい傾向にあります。
次に重要なのが、建物そのものの「管理状態」です。
どんなに立地が良くても、管理が行き届いていなければ資産価値は大きく損なわれます。
たとえ築年数が古くても、定期的な修繕が計画的に行われ、エントランスやゴミ置き場といった共用部分が清潔に保たれている物件は、価値が下がりにくいものです。
逆に、築浅でも管理がずさんで設備の不具合などが見られる物件は、将来的に価格が大きく下落する恐れがあります。
内見の際は、部屋の中だけでなく、建物全体の管理状況を注意深く確認しましょう。
また、新築物件と中古物件の価値の変動特性の違いも理解しておくと良いでしょう。
新築物件の販売価格には、不動産会社の利益や広告宣伝費などが上乗せされているため、一度人が住むと、その分価値が下がりやすい傾向があります。
一方、中古物件は市場の相場に沿った価格設定がされており、購入後にそのエリアの需要が高まれば、購入時を上回る価格で売却できる可能性も秘めています。
売却を検討しているなら「今」が好機である理由
一方で、現在不動産の売却を検討している方にとっては、市場は非常に有利な状況にあると言えます。
複数の専門家からも「今が売り時」であるという見解が示されており、その理由は主に3つ挙げられます。
- 第一に、売却相場が過去最高水準にある点です。国土交通省の不動産価格指数が示す通り、不動産価格は2013年以降上昇を続け、過去20年で見ても最高値圏で推移しています。需要が活発で、高く売れる可能性が高いこのタイミングを逃す手はありません。
- 第二に、今後の大幅な価格上昇は期待しにくいという市場環境です。日本全体の人口が減少局面にある以上、長期的に見れば住宅需要は先細りしていきます。特に地方や郊外の物件は、将来的に価格が下落していくリスクが高いと見られています。都市部の人気エリアであっても、現在の高値からさらに大きく上昇することは考えにくく、価格が維持されているうちに売却するのが賢明な判断と言えるでしょう。
- 第三に、金利の上昇リスクです。すでに固定金利は上昇しており、今後は変動金利も上昇する可能性があります。金利が上がれば買主のローン返済負担が増え、購入意欲が低下します。つまり、買い手の数が減ってしまう前に、まだ低金利の恩恵を受けられる購入層が活発に動いている「今」が、売却には絶好のタイミングなのです。
実際に、現在の活況な市場を反映し、査定価格を上回る価格で売却できたという事例も報告されています。
大切な資産を有利な条件で売却するためにも、まずは一度査定を受けて、現在の価値を正確に把握することから始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事を通じて、現在の不動産価格がいかに多くの複雑な要因によって形成されているか、そして今後の市場がいかに不透明な要素をはらんでいるかをご理解いただけたのではないでしょうか。
高騰を支える海外マネーや建築費の問題がある一方で、金利上昇や人口減少という、日本の不動産市場の根幹を揺るがす構造的な課題が目前に迫っています。
重要なのは、「不動産価格は今後、全体として上がるか下がるか」という画一的な視点から脱却することかもしれません。
これからの時代は、価値が維持される都心の一部エリアと、緩やかに下落する郊外、そして価値を失っていく地方という「三極化」が、より鮮明になっていきます。
あなたが検討している物件は、その中のどこに位置するのか。
その個別具体的な価値を見極める視点こそが、将来の資産を守る上で最も重要な鍵となるのです。
いずれの選択をするにせよ、最初のステップは、ご自身の資産、あるいは検討中の物件の「今の本当の価値」を正確に知ることです。
信頼できる不動産のプロに相談し、客観的な査定額を把握することから、後悔のない最適な一歩を踏み出してみてくださいね。



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