屋上のプライベート空間でのバーベキュー、友人を招いてのホームパーティー、また夏には子どもたちのためのプール、夜には星空を眺めながら過ごすリラックスタイム など、「屋上のある家」は、日々の暮らしに非日常を加えてくれる空間です。
特に、広い庭を持つことが難しい都市部において、大きな価値があるでしょう。
しかし、そのイメージとは逆に、「多額の費用をかけたのに、結局使わなかった」「メンテナンスの手間や費用が想像以上だった」といった後悔の声が後を絶たないのも事実です。
そこでこの記事では、屋上のある家で後悔しないために知っておくべき情報を解説します。
メリット・デメリットの徹底比較はもちろん、実際に建てた方々のリアルな口コミなどを詳しく紹介します。
ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
本文に入る前に、これから家づくりを考えている人や、現在進行形でハウスメーカーを探し始めている人に、後悔しない家づくりのための最も重要な情報をお伝えします。
早速ですが、質問です。
家づくりで一番大切なこと、それはなんだと思いますか?
おそらく間取りや予算と考える人も多いかもしれませんね。
ですが実は、家づくりで最も大切なこと、それは「気になっているハウスメーカーのカタログを、とりあえず全て取り寄せてしまうこと」なんです。
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屋上のある家を建てるメリット

屋上のある家には、後悔する可能性やデメリットを上回るほどの多くの魅力とメリットが存在します。
家族や友人と過ごす特別なプライベート空間
屋上は、地上から隔絶されたプライベートな屋外空間として、家族や友人との大切な時間を過ごすのに最適な場所です。
周囲の視線を気にすることなく、バーベキューやホームパーティーを気兼ねなく楽しむことができます。
また、安全対策としてしっかりとした柵を設置すれば、子どもたちが安心して遊べる広場や、夏場のビニールプール遊びの場にもなります。
愛犬家にとっては、リードなしで自由に走り回れるプライベートドッグランを実現できるという大きな魅力もあります。
デッキチェアを置いて読書を楽しんだり、ヨガで心身をリフレッシュしたりと、使い方は住む人のアイデア次第で無限に広がるでしょう。
家事効率が向上する広々とした物干しスペース
屋上は、洗濯物を乾かす場所として非常に優れた環境です。
遮るものなく太陽の光が直接当たるため、洗濯物が早く乾きます。
また、常に風が通るため、生乾きの嫌な臭いを防ぐ効果も期待できます。
一般的なバルコニーではスペースが限られがちですが、広々とした屋上なら、家族全員分の洗濯物はもちろん、かさばる布団やシーツ、ラグなども一度にまとめて干すことが可能です。
家事の時短と効率化に大きく貢献します。
さらに、立地によっては周囲の建物の窓から見えにくいため、プライバシーを守りながら洗濯物を干せるという点も嬉しいポイントです。
日常を忘れさせる開放的な眺望
屋上に上がれば、地上とは全く異なる視界が広がります。
周囲の建物や障害物に遮られることなく、広い空や遠くの街並みを一望できる開放感は、屋上ならではの特権です。
住む場所によっては、美しい夜景や満点の星空、あるいは地域の花火大会を特等席で鑑賞できるかもしれません。
このような非日常的な景色を眺めながら過ごす時間は、日々の疲れを癒し、心にゆとりをもたらしてくれます。
忙しい日常から少し離れてリフレッシュできる特別な空間が自宅にあることは、生活の質そのものを向上させてくれるでしょう。
食育にもつながる家庭菜園やガーデニング
日当たりと風通しの良さを活かして、家庭菜園やガーデニングを楽しむスペースとしても屋上は最適です。
地面から離れているため、害虫や雑草の被害を受けにくく、プランターなどを使えば土壌管理も比較的容易です。
家族で一緒に野菜やハーブを育てれば、子どもたちが食や自然に興味を持つきっかけとなり、素晴らしい食育の機会にもなります。
自分たちで育てた新鮮な野菜を収穫し、食卓で味わう喜びは格別です。
ガーデニングを通じて季節の移ろいを感じるなど、趣味の空間としても暮らしを豊かにしてくれます。
都市部の限られた敷地を最大限に活用
建築基準法において、屋上は原則として建物の延べ床面積に含まれません。
これは、建物の規模を制限する「容積率」が厳しい都市部の土地において、非常に大きなメリットとなります。
限られた敷地面積の中で居住スペースを最大限に確保しつつ、さらに広々とした屋外空間を手に入れることができるのです。
これにより、コンパクトな住宅であっても、開放感のある暮らしを実現できます。
ただし、屋上にペントハウス(昇降用の小屋)や温室などを設置する場合、その部分は建築面積や延べ床面積に算入されるケースがあるため、設計段階で専門家とよく相談することが重要です。
屋上のある家で後悔しやすいポイント

多くの魅力がある一方で、屋上のある家には特有のデメリットや注意点が存在します。
ここでは、屋上のある家を建てた人が後悔しやすい具体的なポイントを解説します。
建築コストと維持管理費用の負担
屋上のある家は、一般的な三角屋根の家と比較して、建築時の初期費用(イニシャルコスト)と、住み始めてからの維持費用(ランニングコスト)の両方が高くなる傾向にあります。
まず建築費については、屋上へアクセスするための階段や手すり、安全柵の設置費用が追加で必要です。
さらに、人の体重や設置物などの荷重に耐えられるよう、建物の構造自体を強固に設計する必要があるため、構造補強工事の費用も上乗せされます。
最も重要な防水工事も、高度な技術が求められるためコストがかさむ要因となります。
一般的に、10坪から20坪程度の屋上を設ける場合、100万円から300万円程度の追加費用が発生すると言われています。
加えて、長期的な視点で見るとメンテナンス費用も大きな負担となります。
屋上は常に紫外線や風雨に晒されるため、防水層は経年劣化が避けられません。
一般的に10年から15年に一度は防水工事のやり直しが必要とされ、その費用は数十万円単位になることも珍しくありません。
この定期的な出費を計画に入れておかないと、家計を圧迫する原因となります。
雨漏りのリスクと防水対策の重要性
屋上で最も懸念されるトラブルの一つが雨漏りです。
屋上の形状は、雨水が自然に流れ落ちる勾配のある屋根とは異なり、勾配のない「陸屋根(ろくやね)」が基本です。
このため、雨水がたまりやすく、排水が追いつかない場合に雨漏りのリスクが格段に高まります。
特に、落ち葉やゴミで排水口(ドレン)が詰まってしまうと、屋上全体がプールのようになり、防水層のわずかな隙間や劣化部分から水が浸入する可能性があります。
近年多発するゲリラ豪雨のように、短時間で想定を超える雨量が降った場合も同様のリスクがあります。
一度雨漏りが発生すると、原因の特定や修繕に高額な費用がかかるだけでなく、建物の構造体自体を傷めてしまう恐れもあるため、日頃からの排水口の清掃と定期的な防水メンテナンスが不可欠です。
周囲からの視線とプライバシーの問題
開放感が魅力の屋上ですが、その反面、周囲からの視線に晒されやすいというデメリットがあります。
特に住宅が密集する都市部では、隣接する建物の窓や、近隣の高層マンションなどから屋上の様子が丸見えになってしまうケースも少なくありません。
家族でリラックスしている姿や、干している洗濯物を見られてしまうことに抵抗を感じる人もいるでしょう。
また、バーベキューを楽しむ際の煙や匂い、友人たちとの会話や音楽が、意図せず近隣への騒音トラブルに発展してしまう可能性も考慮する必要があります。
開放感を求めればプライバシーが損なわれ、プライバシーを重視して高い壁で囲うと開放感が失われるという、トレードオフの関係にあることを理解しておくことが大切です。
室温管理の課題
屋上のある家は、最上階の部屋の室温管理が難しいという課題を抱えています。
一般的な屋根の家には「屋根裏」という空間があり、これが断熱層の役割を果たして直射日光の熱や外の冷気を和らげてくれます。
しかし、屋上のある家にはこの屋根裏空間がないため、夏は太陽の熱が直接屋上のコンクリートや床材に吸収され、その熱が直下の部屋に伝わりやすくなります。
その結果、「夏場は屋上直下の部屋がサウナのように暑くなり、エアコンが効かない」といった状況に陥りがちです。
逆に冬は、外の冷気が伝わりやすく、底冷えの原因となることもあります。
これらの室温問題を解決するためには、高性能な断熱材の導入や遮熱対策が必須となり、それが建築コストを押し上げる一因にもなります。
日常的な清掃とメンテナンスの手間
屋外にあり常に開放されている屋上は、想像以上に汚れやすい場所です。
風で運ばれてくる砂埃や落ち葉、鳥のフンなどがたまりやすく、美観を保つためにはこまめな掃除が欠かせません。
特に重要なのが排水口周りの清掃です。
前述の通り、ここに落ち葉やゴミが詰まると雨漏りの直接的な原因となるため、定期的にチェックし、取り除く必要があります。
また、台風や強風の際には、ガーデニングで使っている植木鉢やテーブル、椅子などが飛ばされないよう、室内に移動させたり固定したりする手間も発生します。
こうした日々の細かな管理を負担に感じ、次第に屋上を使わなくなってしまうケースも少なくありません。
意外と使わなくなる可能性
多額の費用をかけて憧れの屋上を作ったにもかかわらず、「最初の数回しか使わなかった」というのも、よく聞かれる後悔の一つです。
特に、バーベキューなどのレジャー目的の場合、機材の準備や食材の運び込み、食後の片付けといった一連の作業を面倒に感じ、徐々に足が遠のいてしまうことがあります。
また、夏の厳しい日差しや蚊などの虫の発生、春の花粉、冬の寒さなど、快適に過ごせる期間が意外と限られていることも、使用頻度が低くなる一因です。
子どもの成長や仕事の多忙化といったライフスタイルの変化によって、いつの間にかただの物置スペースになってしまうことも。
活用目的を具体的にイメージできていないと、コストに見合った価値を得られず、期待外れに終わってしまう可能性があります。
子どもやペットの安全確保
屋上は高さがあるため、特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、転落事故への配慮が不可欠です。
建築基準法では、屋上には高さ1.1m以上の手すりや柵の設置が義務付けられていますが、子どもが椅子やクーラーボックスなどを踏み台にしてよじ登ってしまう危険性も考えられます。
「万が一」の事態を心配するあまり、結局「危ないから」と子どもを屋上で遊ばせることをためらい、結果的に誰も使わなくなってしまった、という声もあります。
安全を確保するためには、法規以上の高さの柵を設けたり、踏み台になるようなものを一切置かないようにしたりするなど、厳重な管理と注意が常に求められます。
家事動線の悪化
屋上を洗濯物干し場として活用する場合、家事動線が大きな負担となることがあります。
例えば、洗濯機が1階に設置されている場合、水分を含んで重くなった洗濯物を抱え、毎日3階や4階に相当する屋上まで階段で往復するのは、想像以上に重労働です。
特に、小さなお子さんを抱えながら洗濯物を運ぶとなると、その負担は計り知れません。
この毎日の労力が積み重なり、「こんなことならバルコニーで十分だった」と後悔するケースは少なくありません。
間取りを計画する際には、洗濯機のある場所から屋上までの動線をできるだけ短く、スムーズにする工夫が重要になります。
屋上のある家で後悔した人々の口コミ・評判

これまで屋上のある家のメリットや後悔しやすいポイントを解説してきましたが、ここでは実際に屋上のある家を建てた、あるいは住んだ経験のある方々のリアルな声を紹介します。
もちろん、ここで紹介するのはあくまでも個人の感想であり、すべてのケースに当てはまるわけではありません。
インターネット上の口コミは、満足している声よりも不満や後悔といったネガティブな意見の方が目立ちやすい傾向があることも念頭に置きつつ、家づくりの参考としてご覧ください。
想像以上に使えなかったという声
家を建てる際には夢が膨らみがちな屋上ですが、実際の生活では思ったほど活用できなかったという声は非常に多く聞かれます。
50代の女性からは、「家を建てる時はあれこれ楽しめると想像して作りましたが、実生活ではほとんど使いません。暑いし寒いし、物を運ぶのも大変」という切実な意見が寄せられています。
特に「屋上でランチなんて主婦泣かせなイベント」「夏はビアガーデンみたいなんて夢を見過ぎ」という言葉からは、準備や片付けの手間、虫や近隣への音漏れといった現実的な問題が、理想を打ち砕いてしまう様子がうかがえます。
また、別の20代女性は、「屋上はあるものの滅多に出ることがなく、結局屋上のタイルの手入れもせずにどんどん劣化していってしまった」と語ります。
そして、そのスペースに太陽光パネルを設置した方が経済的だったのではないかと、費用対効果の面で後悔しているようです。
子どもには危ない
お子さんがいる家庭では、安全面への懸念が屋上の使用を妨げる大きな要因となることがあります。
ある20代の女性は、「『もしかしたら小さい子どもが落ちてしまうのでは』という恐怖から子どもを連れて屋上に行くことがなく、結果的に大人もほとんど行きません」と話しています。
安全のために子どもを近づけないようにした結果、家族全員が屋上から遠ざかってしまうという、本末転倒な状況に陥ってしまった例です。
夏は暑すぎる
屋上直下の部屋の室温上昇は、多くの人が直面する深刻な問題です。
「屋上のすぐ下にある2階は、夏場かなり暑くなります。34度ぐらいはザラです」と語るのは50代の女性です。
屋根裏という断熱の役割を果たす空間がないため、直射日光の熱がダイレクトに室内に伝わってしまいます。
これにより、夏場の光熱費がかさむだけでなく、快適な生活空間が損なわれることへの不満が生まれています。
維持費がかさむ
初期費用だけでなく、長期的なメンテナンス費用が家計に重くのしかかるという声も少なくありません。
SNS上では、「陸屋根は雨漏りがしやすいので、防水工事にひえ〜ってくらい持って行かれる」という、メンテナンス費用の高額さに対する嘆きの声が見られます。
また、実際に雨漏りを経験した20代の愛知県在住者は、「家を建てて3年目の梅雨に雨漏りが発生し、防水工事で何十万円という想像以上の費用がかかった」と、予期せぬ出費への苦い経験を語っています。
建築時にトータルコストをしっかり把握していなかったことへの後悔も聞かれ、経済的な負担の大きさがうかがえます。
洗濯物を運ぶのが大変
毎日の家事動線における不便さも、後悔につながるポイントです。
「洗濯機が一階にあって洗濯物干すのは三階の屋上」という住宅に住む友人の話として、「小さい子ども抱えながら洗濯物持って階段上り下りしんどい」という投稿がSNSで見られました。
憧れのイメージとは裏腹に、日々の暮らしの中では、この地道な重労働が大きなストレスになることがよくわかります。
プライバシーがない
開放感と引き換えに、プライバシーの確保が難しくなるというジレンマもあります。
京都府在住の30代の方は、「開放感が得られると思っていたが、近くに大きなビルができて、そこのビルからの視線を感じる」と話します。
その結果、せっかくの屋上がくつろぎの空間ではなく、人目を気にしながら使う「ただの洗濯物干し場になってしまった」と後悔しているそうです。
建築時には問題がなくても、後の周辺環境の変化によって状況が一変するリスクがあることを示唆しています。
屋上のある家で後悔しないための具体的な対策

屋上のある家がもたらす多くのデメリットや後悔の声を知ると、不安に感じてしまうかもしれません。
しかし、これらの課題は、計画段階で適切な対策を講じることで、その多くを回避または軽減することが可能です。
憧れの屋上ライフを実現するためには、デメリットを正しく理解し、一つひとつ丁寧に対策を立てていくことが重要です。
屋上のある家づくりが得意なハウスメーカー・工務店を選ぶ
後悔しないための最も重要な第一歩は、信頼できるパートナー、つまり屋上施工の実績が豊富なハウスメーカーや工務店を選ぶことです。
屋上は、防水、排水、耐荷重、断熱など、専門的で高度な技術が求められる特殊な構造です。
経験の浅い業者に依頼してしまうと、後々の雨漏りや建物の不具合といった深刻なトラブルにつながりかねません。
経験豊富な業者であれば、過去の施工事例をもとに、それぞれの土地の気候や周辺環境に適した防水工法や断熱材を提案してくれます。
また、メリットだけでなく、潜在的なリスクや長期的なメンテナンス計画についても包み隠さず説明し、施主の不安に寄り添ってくれるはずです。
複数の会社から話を聞き、提案内容や担当者の知識、対応の誠実さなどを比較検討し、安心して任せられる会社を選びましょう。
屋上への動線を工夫しアクセスを良くする
「作ったけれど、結局使わなくなった」という後悔を防ぐためには、屋上へのアクセスのしやすさ、つまり「動線」を徹底的に考慮することが不可欠です。
屋上へ行くのが面倒だと感じてしまうと、自然と足が遠のいてしまいます。
例えば、洗濯物干しが主な目的なら、洗濯機を置く脱衣所から屋上までのルートをできるだけ短く、階段の上り下りが少なくなるように間取りを工夫します。
バーベキューや食事を楽しみたいのであれば、キッチンからの動線を考慮し、食材や食器を運びやすい設計にすることが重要です。
特に、リビングから直接屋上へ出られる間取りは、室内との一体感が生まれ、セカンドリビングのように気軽に活用しやすくなるためおすすめです。
周辺環境を入念に確認する
プライバシーの問題や近隣トラブルを避けるためには、建築予定地の周辺環境を事前に入念にリサーチすることが欠かせません。
日中の明るい時間帯だけでなく、夜間や休日など、様々な時間帯に現地を訪れてみましょう。
周囲の建物の高さや窓の位置を確認し、どこからの視線が気になるかを把握します。
現在は空き地でも、将来的に高層マンションが建つ計画がないか、役所で確認することも有効です。
風の強さや日当たり、周辺からの騒音や臭いの有無などもチェックしておきましょう。
これらの情報を基に、目隠しフェンスの高さや設置場所を計画することで、プライバシーと開放感のバランスが取れた快適な空間を実現できます。
適切な断熱・遮熱対策を施す
「夏は暑く、冬は寒い」という屋上直下の部屋の温熱環境の問題は、適切な断熱・遮熱対策によって大幅に改善できます。
光熱費の増加を防ぎ、一年を通して快適に過ごすためにも、この対策は必須と考えましょう。
まず、屋上スラブ(床コンクリート)の下に高性能な断熱材を隙間なく施工することが基本です。
さらに、防水層の上に遮熱効果のある塗料を塗ることで、太陽光を反射させ、屋上の表面温度の上昇を抑えることができます。
また、屋上の床にウッドデッキやタイルを敷設することも、コンクリートの蓄熱を和らげるのに有効です。
最も効果的な対策の一つが「屋上緑化」で、土や植物が優れた断熱層となり、夏場の室温上昇を大幅に抑制する効果が期待できます。
防水対策と定期メンテナンスの計画を立てる
雨漏りは、建物の寿命を縮める最も深刻なトラブルの一つです。
これを防ぐためには、信頼性の高い防水工事と、長期的な視点に立ったメンテナンス計画が不可欠です。
防水工事には、FRP防水、シート防水、ウレタン防水など様々な種類があり、それぞれに特徴や耐用年数、費用が異なります。
施工業者と相談し、建物の構造や予算に合った最適な工法を選びましょう。
また、雨水をスムーズに流すための「水勾配」を適切に確保し、排水口を複数箇所に設置するなど、排水計画にも万全を期すことが重要です。
そして、建築時に「10〜15年後には防水のメンテナンスが必要で、費用は概ね〇〇円程度かかる」といった将来の計画まで立てておくことで、予期せぬ出費に慌てることなく、安心して住み続けることができます。
安全性の確保とプライバシー保護を両立する
特に小さなお子さんがいるご家庭では、転落防止のための安全対策が最優先事項です。
建築基準法では手すりの高さは1.1m以上と定められていますが、より安全性を高めるために、1.3m〜1.5m程度の高さの壁や柵を検討することをおすすめします。
子どもが足をかけて登りにくい縦格子デザインにするなどの工夫も有効です。
一方で、プライバシーを確保するためには、周囲からの視線を遮る工夫が必要です。
完全に壁で囲ってしまうと圧迫感が出てしまうため、光や風を通すルーバータイプのフェンスや、植栽、オーニングテントなどを活用し、開放感を損なわずにプライバシーを守る方法を検討しましょう。
掃除しやすい設計と便利な設備を導入する
日々の掃除や維持管理の負担を軽減することも、屋上を長く愛用するためのポイントです。
設計段階で、排水口の数を必要最小限にし、ゴミが詰まりにくい形状のものを選ぶなど、掃除のしやすさを考慮してもらいましょう。
さらに、便利な設備を導入することで、屋上の使い勝手は格段に向上します。
掃除やガーデニング、子どもの水遊びに欠かせない「水栓(蛇口)」、夜間の照明やホットプレートの使用に便利な「屋外コンセント」はぜひ設置しておきたい設備です。
また、アウトドア用品や掃除道具をしまっておける収納庫があれば、屋上がすっきりと片付き、強風時の飛散防止にも役立ちます。
屋上のある家づくりに関するよくある質問

屋上のある家の計画を進めるにあたり、費用や税金、メンテナンスといった実用的な面で多くの疑問が浮かぶことでしょう。
ここでは、家づくりを検討している方々から特によく寄せられる質問についてまとめました。
Q. 屋上部分に固定資産税はかかりますか?
A. 原則として、屋上スペースそのものには固定資産税はかかりません。
固定資産税の課税対象は、家屋などの「固定資産」です。
屋上のように、人工芝を敷いたり、プランターで家庭菜園を楽しんだりするだけの屋外空間は、建築基準法上の「床面積」に含まれないため、課税の対象外となります。
ただし、屋上に屋根と壁で囲われた構造物を設置した場合は注意が必要です。
例えば、屋上へ出るための階段を覆う小部屋(ペントハウス)や、サンルーム、温室などを設けると、それらは屋内的用途の「居住空間」と見なされ、延べ床面積に算入されて固定資産税の課税対象となります。
どのような構造物が課税対象になるかについては、計画段階で設計士やハウスメーカーに確認することが重要です。
Q. 屋上と一般的な屋根、どちらが費用は高くなりますか?
A. 一般的に、屋上のある家の方が、三角屋根など勾配のある屋根を持つ家に比べて建築費用は高くなる傾向があります。
屋上を設けるためには、単に屋根を平らにするだけでなく、様々な追加工事が必要になるためです。
具体的には、人が乗ったり家具を置いたりする荷重に耐えられるための構造補強工事、雨漏りを防ぐための高度な防水工事、屋上へ安全に上がるための階段や手すり、転落防止柵の設置費用などが上乗せされます。
これらの追加コストにより、建築費全体が押し上げられることになります。
Q. 屋上のメンテナンス費用はいくらくらいで、頻度はどれくらいですか?
A. 屋上のメンテナンスで最も重要かつ高額になるのが防水層の補修・再施工です。
メンテナンスの頻度は、採用する防水工法や立地環境によって異なりますが、一般的に10年〜15年に一度が目安とされています。
費用は、屋上の広さや劣化状況によりますが、約15坪(約50平方メートル)の広さで15万円〜40万円ほどが相場です。
主なメンテナンス内容としては、劣化した防水膜の張り替えや塗り替え、ひび割れの補修などが挙げられます。
また、トラブルを未然に防ぐためには、数年に一度の専門家による点検や、日頃からの排水溝(ドレン)の清掃も欠かせません。
Q. 屋上に屋根付きのテラスは作れますか?
A. 日差しを遮るための簡易的なものであれば設置可能です。
例えば、藤棚のような「パーゴラ」や、布製の開閉式の日除けである「オーニングテント」などは、建築物とは見なされないため問題なく設置できます。
しかし、屋上に柱を立てて固定された屋根を架ける場合、それは建築基準法上の「建築物」と判断される可能性があります。
その場合、その部分が「階」として扱われ、建ぺい率や容積率の制限に影響したり、固定資産税の対象になったりすることがあります。
本格的な屋根を設けたい場合は、法的な規制をクリアできるか、必ず事前に専門家に相談しましょう。
Q. 既存の住宅に屋上を後付けでリフォームすることは可能ですか?
A. 基本的には極めて難しく、費用も新築時に設けるよりはるかに高額になるため、現実的ではありません。
屋上を設置するには、建物全体で人の出入りや積雪などの荷重に耐えられる構造計算が必須です。
屋上を想定して設計されていない既存の住宅の屋根を平らにして屋上にする場合、建物全体の強度が不足するため、大規模な補強工事が必要となります。
技術的なハードルが非常に高く、コスト面でもメリットが少ないため、屋上を希望する場合は新築の計画段階で盛り込むことが強く推奨されます。
Q. 屋上テラス、ルーフバルコニー、スカイテラスの違いは何ですか?
A. これらの用語は厳密には異なりますが、日常会話では同じような意味合いで使われることも多いです。
それぞれの主な違いは以下の通りです。
- 屋上:建物の最上部全体を指す平らなスペース。その直下に部屋はありません。
- ルーフバルコニー:下の階の屋根(ルーフ)部分を利用して作られたバルコニー。屋上とは異なり、その直下は室内空間になります。
- ベランダ:建物の外壁から張り出した、屋根のある屋外スペース。通常2階以上に設けられます。
- テラス:主に1階に設けられ、地面より一段高く作られたスペース。屋根はありません。
「スカイテラス」や「屋上テラス」は、屋上をテラスのように利用する空間を指す言葉として使われることが一般的です。
Q. 木造住宅でも屋上は作れますか?
A. はい、現在の建築技術では木造住宅でも安全基準を満たした屋上を作ることは可能です。
かつては防水や強度の問題から木造での屋上設置は難しいとされていましたが、技術の進歩により、適切な設計と施工を行えば実現できます。
ただし、鉄筋コンクリート造(RC造)の建物に比べて、より緻密な構造計算や、木材を腐食から守るための入念な防水・排水計画が求められます。
木造住宅での屋上施工は特殊なノウハウが必要となるため、必ず木造での屋上建築実績が豊富なハウスメーカーや工務店に依頼することが成功の鍵となります。
まとめ
ここまで、屋上のある家の魅力と、その裏に潜む後悔のポイントについて解説してきました。
家族だけのプライベートな屋外空間、開放的な眺望、限られた敷地の有効活用といった数々のメリットは、暮らしを豊かにする大きな可能性を秘めています。
その一方で、建築・維持にかかるコスト、雨漏りのリスク、プライバシーの確保といった、現実的に向き合わなければならない課題もあります。
屋上のある家で後悔しないために重要なことは、憧れのイメージだけで判断するのではなく、自分のライフスタイルや価値観に本当に合っているかを冷静に見極めることです。
ぜひこの記事も参考に、本当に屋上が必要かどうか判断してみてくださいね。



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