急な転勤をしないといけなくなり、「この持ち家、どうしよう…」という大きな不安を持っている人もいるのではないでしょうか。
会社員の約半数が経験するという転勤は、持ち家を持つ家庭にとって、一大イベントでもあります。
内示から発令までわずか1ヶ月という短い期間で、「売却」して身軽になるべきか、「賃貸」に出して資産として活用するべきか。
あるいは当面「空き家」として維持するのか、家族と離れ「単身赴任」を選ぶのか。
どの選択肢にもメリットとデメリットがあり、ご家族の状況や住宅ローンの残債、将来のライフプランを無視して安易に決断すれば、「あの時こうしておけば…」という後悔につながりかねません。
そこでこの記事では、転勤になってしまったときの持ち家について4つの主要な選択肢を比較・解説します。
それぞれのメリット・デメリットはもちろん、税金や法律、費用といった専門的な側面まで掘り下げていきますよ。
ぜひ最後まで参考にしてみてくださいね!
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転勤が決まったらまず確認すべき4つの重要事項

転勤の内示を受け、限られた時間の中で持ち家をどうするか決断を下すのは、非常に大きなプレッシャーがかかります。
しかし焦って判断する前に、まずはご自身の状況を客観的に把握し、整理することが後悔しないための第一歩です。
転勤の場所と期間
まず最初に確認すべきなのは、「どこへ」「どのくらいの期間」転勤するのかという基本的な情報です。
この2つの要素によって、持ち家の最適な活用方法は大きく変わってきます。
例えば、転勤期間が1年未満の短期であり、将来的に必ず元の家に戻ることが決まっている場合、慌てて売却や賃貸を検討する必要性は低いでしょう。
このケースでは、家をそのまま「空き家」として維持する選択が現実的になります。
一方で、転勤期間が3年以上に及ぶ長期の場合や、期間が未定でいつ戻れるかわからない場合は、資産活用の観点から賃貸に出したり、あるいは思い切って売却したりすることを本格的に検討する必要があります。
特に、海外赴任や、今後も転勤が続く可能性が高い職種の場合は、持ち家を所有し続けること自体がリスクになることも考えられます。
家族の意思とライフプラン
持ち家の扱いは、あなた一人の問題ではありません。
同居しているご家族全員の意思と将来のライフプランを尊重することが、最も重要な判断基準となります。
家族全員で転居するのか、あるいは単身赴任を選ぶのかは、持ち家の扱いに直結する大きな分岐点です。
例えば、お子様の学校の問題は非常に重要です。
受験を控えている、あるいは今の学校の環境に慣れているといった状況であれば、転校を避けるために単身赴任を選択するご家庭も少なくありません。
また、配偶者のキャリアも無視できない要素です。
現在の仕事を続けたい、地域のコミュニティとのつながりを大切にしたい、といった希望があれば、家族がそのまま家に残るという選択が有力になります。
ご家族全員で将来の生活について十分に話し合い、全員が納得できる方向性を見出すことが、後悔のない選択につながります。
住宅ローンの残債状況
持ち家をどうするか決める上で、避けては通れないのが住宅ローンの問題です。
特に売却を検討する際には、まず住宅ローンの残債がいくらあるのかを正確に把握しなければなりません。
なぜなら、家の売却価格が住宅ローンの残債を上回る「アンダーローン」の状態であれば、売却によって得た資金でローンを完済し、手元にお金が残る可能性があります。
しかし、売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の状態だと、売却してもローンを完済できず、不足分を自己資金で補う必要が出てくるからです。
ローン残債の金額は、金融機関から定期的に送られてくる返済予定表や、インターネットバンキングなどで確認できます。
この金額と、不動産会社に査定を依頼して算出されるおおよその売却価格を比較し、売却が現実的な選択肢かどうかを判断することが不可欠です。
会社の住宅関連制度の有無
ご自身が所属する会社の福利厚生も、重要な判断材料となります。
転勤者に対する住宅補助や社宅制度の有無は、家計に大きな影響を与えるからです。
もし会社の制度が手厚く、転勤先の家賃を大幅に補助してくれるのであれば、持ち家の住宅ローンと転勤先の家賃という二重の支払いを乗り切れるかもしれません。
しかし、そのような制度がない場合、持ち家を空き家にしておくと経済的な負担が非常に重くなります。
企業によっては、家賃補助だけでなく、持ち家を管理してくれるリロケーションサービスと提携していたり、留守宅手当を支給してくれたりする場合もあります。
まずは会社の就業規則を確認するか、人事部や総務部に問い合わせて、どのようなサポートが受けられるのかを正確に把握しましょう。
会社の制度を最大限に活用することで、選択肢の幅が大きく広がる可能性があります。
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転勤時の持ち家|4つの選択肢とその判断基準

転勤が決まった際、持ち家をどう扱うかには、主に「売却する」「賃貸に出す」「空き家にする」「単身赴任する」という4つの選択肢があります。
実際の転勤経験者への調査では、家族の生活環境を維持できる「単身赴任」を選ぶケースが最も多く、約半数を占めるという結果が出ています。
しかし、どの選択肢が最適かは、ご家庭の状況によって全く異なります。
やみくもに多数派の意見に流されるのではなく、ご自身の状況に合わせた最適な判断を下すことが重要です。
転勤期間が短期(1~2年以内)の場合
もし転勤期間が1年や2年程度と決まっており、期間終了後には必ず自宅に戻ることが確定している場合、最適な選択肢は「空き家として維持する」か「単身赴任する」のどちらかになるでしょう。
このケースで「賃貸」という選択肢はあまり現実的ではありません。
なぜなら、1〜2年という短期間の賃貸物件は借り手を見つけるのが難しく、たとえ見つかったとしても、相場よりかなり安い賃料でなければ契約に至らないことが多いからです。
また、貸し出すためのハウスクリーニングや軽微なリフォーム費用を考えると、得られる家賃収入では費用対効果が見合わない可能性が高くなります。
大切なマイホームを短期間だけ他人に貸すことへの心理的な抵抗を感じる方も多いでしょう。
そのため、無理に貸し出すよりも、そのまま維持する方が賢明な判断と言えます。
転勤期間が長期(3年以上)で戻る予定がある場合
転勤期間が3年以上と長く、かつ将来的には必ずその家に戻ってきたいという明確な意思がある場合には、「賃貸に出す」ことが最も合理的な選択肢となります。
3年以上の期間があれば、一般的な賃貸物件として借り手を見つけやすくなり、安定した家賃収入を期待できます。
この家賃収入を住宅ローンの返済や固定資産税、建物の修繕積立金などの維持コストに充てることで、転勤中の経済的な負担を大幅に軽減することが可能です。
資産である持ち家を手放すことなく、むしろ収益を生む存在として活用できるのが最大のメリットです。
ただし、空室リスクや入居者トラブルなど、賃貸経営ならではの課題も存在するため、信頼できる管理会社に委託するなどの対策が必要になります。
転勤期間が未定または戻らない可能性が高い場合
転勤期間が全くの未定であったり、転勤先での生活が気に入り、そのまま永住する可能性があったりするなど、元の家に戻る見込みが低い場合は、「売却する」のが最も賢明な選択と言えます。
家を所有し続ける限り、誰も住んでいなくても固定資産税や都市計画税、火災保険料などの維持費は発生し続けます。
また、空き家のまま長期間放置すれば、建物の劣化は急速に進み、資産価値の低下を招きかねません。
住宅ローンが残っている場合は、転勤先の家賃との二重払いが家計を圧迫し続けます。
持ち家を売却することで、これらの維持管理の手間や経済的な負担から完全に解放されます。
得られた売却益を新生活の資金や、転勤先での新しい住まいの購入費用に充てることもでき、将来のライフプランに対する自由度も格段に高まるでしょう。
【選択肢1】持ち家を売却するメリット・デメリットと向いているケース

急な転勤が決まった際、愛着のある持ち家を「売却する」という決断は、心理的なハードルが高く感じられるかもしれません。
実際に、調査によると転勤時に売却を選択した人は1割に満たないという結果もあり、少数派の選択肢と捉えられがちです。
しかし、将来の見通しが不透明な場合や長期的な視点で見た場合、売却は最も合理的で身軽になれる選択肢となり得ます。
ここでは、売却がもたらすメリットと、覚悟しておくべきデメリット、そして売却が最適なケースについて詳しく解説します。
売却のメリット
持ち家を売却する最大のメリットは、所有し続けることで発生するあらゆる負担から完全に解放される点にあります。
まず、経済的なメリットは非常に大きいと言えます。
住宅ローンが残っている場合、その返済義務がなくなります。
さらに、毎年支払う必要のある固定資産税や都市計画税、マンションであれば管理費や修繕積立金といった、継続的に発生する維持費の心配も一切不要になります。
これにより、転勤先の家賃と持ち家の維持費という「二重払い」のリスクを根本から解消できます。
また、売却によってまとまった現金資産を手にできることも大きな利点です。
この資金を元手に、転勤先で新しい住まいを購入する際の頭金にしたり、子どもの教育資金に充てたりと、将来のライフプランに合わせて柔軟に活用することが可能になります。
精神的なメリットも見逃せません。
遠隔地から家の状態を気にかけたり、空き家にしておくことでの劣化や防犯面の不安を感じたり、賃貸に出した場合の入居者トラブルを心配したりといった、物理的な距離があるからこそのストレスから解放されます。
将来、転勤期間が延長されたり、別の場所へ再度転勤になったりした場合でも、所有する家がないため、身軽に次のステップへ進むことができます。
売却のデメリット
一方で、売却にはデメリットや注意すべき点も存在します。
まず、売却する際には様々な諸費用が発生します。
代表的なものが不動産会社に支払う仲介手数料で、400万円を超える物件の場合、法律で上限が「物件価格×3%+ 6万円+消費税」と定められています。
例えば3,000万円で売却できた場合、約100万円の仲介手数料がかかる計算です。
この他にも、登記費用や印紙税などが必要となります。
また、売却には時間がかかるという点も大きなデメリットです。
不動産会社に査定を依頼し、販売活動を開始してから買主が見つかり、売買契約、そして最終的な引渡しが完了するまで、一般的には半年程度の期間を見込む必要があります。
転勤までの短い期間で売却が完了しない場合、転居後もしばらくは住宅ローンと転勤先の家賃の二重払いが発生するリスクがあることは覚悟しておかなければなりません。
そして、最も注意すべきなのが住宅ローンの残債額です。
売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」状態の場合、差額を自己資金で補填しなければ売却自体ができません。
この資金が用意できない場合、売却という選択肢は非常に難しくなります。
売却という選択が向いている人の特徴
これらのメリット・デメリットを踏まえた上で、持ち家の売却が特に向いているのは以下のようなケースです。
- 転勤期間が未定で、いつ元の場所に戻れるかわからない、あるいは戻る可能性が低い人。
- 住宅ローンの返済がまだ多く残っており、転勤先の住居費との二重払いが家計を大きく圧迫してしまう人。
- 転勤を一つの区切りと考え、新しい土地で新居の購入を検討しており、その購入資金として売却益を充てたいと考えている人。
これらのケースに当てはまる場合、持ち家を所有し続けることがかえって将来の足かせになる可能性があります。
売却によって経済的・精神的な負担をリセットし、新たな生活をスタートさせるのが賢明な判断と言えるでしょう。
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【選択肢2】持ち家を賃貸に出すメリット・デメリットと注意点

転勤が決まっても、いずれは思い出の詰まった我が家に戻りたいと考える方は少なくありません。
そのような場合、「賃貸に出す」という選択肢が非常に有効です。
実際に、家族帯同で転勤した人のうち、33.6%が持ち家を賃貸に出しており、資産を手放すことなく有効活用する方法として広く選ばれています。
しかし、家賃収入という魅力的なメリットの裏には、事前に理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。
賃貸のメリット
持ち家を賃貸に出す最大のメリットは、安定した家賃収入を得られる点にあります。
この収入を住宅ローンの返済や、毎年かかる固定資産税などの維持費に充当することで、転勤中の経済的な負担を大幅に軽減することが可能です。
家計の状況によっては、維持費を支払っても手元に収益が残るケースもあり、持ち家が「負債」ではなく「収益を生む資産」に変わる可能性があります。
また、所有権は自分の手元に残るため、資産を手放す必要がないという安心感も大きなメリットです。
転勤期間が終了すれば、再び自分の家に戻って住むことができます。
さらに、見落とされがちな利点として、建物の劣化を防ぐ効果が期待できる点も挙げられます。
人が住まなくなる「空き家」は、換気や通水が滞ることで湿気がこもり、カビや建材の傷みが急速に進んでしまいます。
しかし、入居者が住むことで日常的に家が使われ、結果的に建物のコンディションを良好に保つことにつながるのです。
賃貸のデメリット
一方で、賃貸経営には特有のリスクや手間が伴うことも覚悟しなければなりません。
最も注意すべきなのは、住宅ローンが残っている場合の契約問題です。
一般的な住宅ローンは、契約者本人が居住することを融資の条件としています。
そのため、金融機関に無断で家を賃貸に出すと契約違反とみなされ、最悪の場合、ローンの一括返済を求められたり、金利の高い事業用ローンへの借り換えが必要になったりするリスクがあります。
賃貸に出す前には、必ず金融機関へ相談し、承諾を得る手続きが不可欠です。
また、税金面でのデメリットもあります。
賃貸に出している期間は、本人がその家に住んでいないため、年末の住宅ローン残高に応じて所得税が控除される「住宅ローン控除」の適用が受けられなくなります。
さらに、入居者に関するトラブルも想定しておく必要があります。
家賃の滞納や、騒音などをめぐる近隣住民とのトラブル、室内設備を故意または過失で破損させてしまうといったリスクは常に付きまといます。
これらの問題が発生した場合、遠隔地から対応するのは大きな精神的・時間的負担となります。
賃貸に出す際の注意点
転勤からの帰任予定がある場合、賃貸借契約を結ぶ際には、契約の種類を慎重に選ばなければなりません。
必ず「定期借家契約」を選択するようにしてください。
一般的な「普通借家契約」では、借地借家法によって借主の権利が強く保護されており、契約期間が満了しても、貸主側からの正当な理由がない限り更新を拒絶することができません。
つまり、「転勤から戻ってきたので退去してほしい」という貸主の都合だけでは、入居者に出て行ってもらうことが非常に困難になるのです。
その点、「定期借家契約」は契約で定めた期間が満了すると、更新されることなく契約が終了します。
これにより、帰任のタイミングに合わせて確実に家を明け渡してもらうことが可能になります。
ただし、期間が限定されるため借り手が見つけにくく、家賃が相場より安くなる傾向がある(相場より50%〜80%程度)という側面も理解しておく必要があります。
最後に、税金の問題です。家賃収入は「不動産所得」となり、サラリーマンの方であっても給与所得以外の所得が年間20万円を超えた場合は、翌年に確定申告を行う義務が生じます。
怠ると追徴課税などのペナルティが課されるため、忘れずに手続きを行いましょう。
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【選択肢3】空き家として維持するメリット・デメリットと管理方法

転勤期間が比較的短い場合や、他人に家を使われることに抵抗がある場合、「空き家として維持する」という選択も考えられます。
実際に転勤経験者のうち30.6%がこの方法を選んでおり、決して少なくない割合です。
この選択肢は、何よりも「自由度の高さ」が魅力ですが、その裏で発生するコストやリスクについてもしっかりと理解しておく必要があります。
空き家のメリット
空き家にしておく最大のメリットは、その柔軟性にあります。
賃貸のように入居者の契約期間に縛られることがないため、会社の都合で転勤期間が急に短縮されたり、逆に少し延長になったりした場合でも、自分の好きなタイミングでいつでも我が家に戻ることができます。
急な辞令の変更にも柔軟に対応できる点は、他の選択肢にはない大きな魅力です。
また、賃貸に出した場合に懸念される、入居者トラブルのリスクが一切ないことも精神的な安心感につながります。
知らない人に家を使われることによる設備の破損や汚れ、近隣との騒音問題などを心配する必要がありません。
大切にしてきたマイホームを、他人の手を介さず、きれいな状態のまま維持できるという点は、特に家に愛着が強い方にとって重要なポイントとなるでしょう。
空き家のデメリット
一方で、空き家には明確なデメリットが存在します。
最も大きいのは、経済的な負担です。
賃貸と違い家賃収入は一切入ってこないにもかかわらず、固定資産税や都市計画税、火災保険料、マンションの管理費・修繕積立金といった維持コストは、住んでいなくても継続的に発生します。
住宅ローンが残っている場合は、これに加えて転勤先の家賃も支払う必要があり、家計への負担は非常に重くなります。
さらに、税制上の不利益も生じます。
空き家にすると、居住実態がなくなるため「住宅ローン控除」の適用対象外となってしまいます。
また、建物の劣化が急速に進むという物理的なリスクも見逃せません。
人が住まない家は、窓を開けて換気したり、水道を使ったりすることがなくなるため、湿気がこもりやすく、カビやシロアリが発生する原因となります。
長期間放置すれば、壁紙の剥がれや建材の腐食など、目に見える形で老朽化が進んでしまうのです。
管理が行き届かない状態が続くと、最終的に自治体から「特定空家」等に指定される可能性もあります。
こうなると、土地にかかる固定資産税の優遇措置が解除され、税額が最大で6倍に跳ね上がるという深刻な事態を招くため、適切な管理が不可欠です。
空き家を維持するための具体的な管理方法
遠隔地から持ち家を適切に管理するためには、主に2つの方法があります。
一つは、実家の両親や兄弟など、近くに住む親族に管理を依頼する方法です。
定期的に訪問してもらい、窓を開けて空気の入れ替えをしたり、郵便受けの整理をしてもらったりといった協力を得られれば、コストを抑えつつ最低限の管理が可能です。
しかし、親族に負担をかけたくない場合や、近くに頼れる人がいない場合は、プロの「空き家管理サービス」を利用するのが現実的です。
専門の業者に委託すれば、月額5,000円〜1万円程度の費用で、定期的な巡回や通気・換気、通水、簡易清掃、庭の手入れ、状況報告などを代行してくれます。
費用はかかりますが、遠方にいても家の状態を良好に保つことができ、安心して任せられるというメリットは大きいでしょう。
最後に、火災保険についても注意が必要です。空き家になると、人が住んでいる「住宅物件」から「一般物件」へと契約内容の変更を求められる場合があります。
一般的に一般物件は住宅物件よりも火災リスクが高いと判断されるため、保険料が割高になる可能性も念頭に置いておきましょう。
【選択肢4】単身赴任をするメリット・デメリットと控除継続の条件

転勤が決まった際、持ち家を持つ方が最も多く選択するのが「単身赴任」です。
調査では、転勤経験者の約半数がこの方法を選んでおり、家族の生活を守るための現実的な解決策として広く受け入れられています。
しかし、この選択がもたらすメリットは大きい一方で、特有の負担も伴います。
単身赴任を選ぶ前に、その光と影、そして重要な税金のルールについて深く理解しておきましょう。
単身赴任のメリット
単身赴任を選択する最大の理由は、残された家族の生活環境を一切変えずに済むという点にあります。
特に、お子様がいるご家庭にとってこのメリットは計り知れません。
受験を控えている、ようやく学校や友人に慣れたばかり、といったタイミングでの転校は、子どもの心身に大きな負担をかける可能性があります。
単身赴任であれば、学区を変えることなく、これまで通りの教育環境と友人関係を維持することができます。
また、配偶者のキャリアや地域社会とのつながりを守れることも重要なポイントです。
配偶者が築き上げてきた仕事や、PTA、地域のコミュニティといった人間関係をリセットすることなく、生活を継続できます。
さらに、家族が家に住み続けるため、空き家にする場合のような建物の劣化の心配や、特別な維持管理の手間がかかりません。
そして経済面で最も大きなメリットと言えるのが、一定の条件を満たせば「住宅ローン控除」の適用を継続できる点です。
これは家計にとって非常に大きな支えとなります。
単身赴任のデメリット
一方で、単身赴任には明確なデメリットも存在します。
その筆頭に挙げられるのが、二重生活による経済的な負担の増大です。
持ち家の住宅ローン返済は続く上に、新たに転勤先での住まいの家賃や光熱費、食費などが発生します。
つまり、生活コストが単純に二重にかかることになり、家計を大きく圧迫します。
会社の住宅補助や単身赴任手当が手厚くない場合は、経済的にかなり厳しい状況に陥る可能性も覚悟しなければなりません。
また、週末などに帰省するための交通費も、積み重なると大きな出費となります。
家族と離れて暮らすことによる精神的な負担も見過ごせません。
日々の出来事を共有できない寂しさや、コミュニケーション不足によるすれ違いが生じることもあります。
また、転勤者本人だけでなく、家を守る配偶者にも家事や育児の負担が集中し、いわゆる「ワンオペ」状態になるなど、残された家族の負担が増大する点にも配慮が必要です。
住宅ローン控除を継続するための重要条件
単身赴任を選ぶ上で、経済的な支えとなる住宅ローン控除ですが、これを継続するためには必ず守らなければならない条件があります。
その条件とは、「住宅ローンの名義人である本人が転勤などでその家に住んでいなくても、その年の12月31日時点で、生計を一つにする家族が引き続きその家に居住していること」です。
つまり、転勤するあなた自身が赴任先に住民票を移したとしても、配偶者やお子様などご家族の住民票が元の持ち家の住所に残っており、実際にそこに住み続けているという実態があれば、住宅ローン控除は問題なく継続して適用されます。
逆に言えば、もし家族全員で一時的に転勤先に引っ越してしまい、持ち家が空き家状態になった場合は、この条件から外れるため、住宅ローン控除は適用されなくなります。
単身赴任と家族帯同の転居では、税制上の扱いが大きく異なることを正確に理解しておくことが重要です。
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持ち家売却を成功させるための具体的なステップとコツ

転勤に伴う持ち家の売却は、通常の売却とは異なり「引渡し日」という明確なタイムリミットが存在します。
時間的な制約がある中で、満足のいく価格で、かつスムーズに手続きを進めるためには、事前の準備と戦略的なアプローチが不可欠です。
仲介による一般的な売却の流れ
不動産会社に買主を探してもらう「仲介」は、最も一般的な売却方法です。
その大まかな流れと期間を把握しておきましょう。
- まず最初に行うのが、複数の不動産会社への「査定依頼」です。ここで家の価値を把握し、信頼できる会社を選びます。そして、売却を正式に依頼する不動産会社と「媒介契約」を結びます。
- 契約後、不動産会社は広告作成や不動産情報サイトへの掲載といった「販売活動」を開始します。購入希望者から問い合わせがあれば、室内を見てもらう「内覧」の対応が必要です。
- 無事に購入希望者が見つかり、価格や条件の交渉がまとまれば「売買契約」を締結。最後に、残代金の受領と物件の鍵の引渡しを行う「決済・引渡し」をもって、売却は完了となります。
この一連の流れには、準備期間を含めるとトータルで半年程度の時間を見込んでおくのが一般的です。
転勤の内示から発令までの期間を考えると、いかに迅速に行動を開始すべきかがわかります。
売却の最大の壁
住宅ローンが残っている家を売却する場合、原則として引渡しの日までにローンを全額返済し、家に設定されている「抵当権」を抹消しなければなりません。
このローン完済が、売却における最大のハードルとなることがあります。
売却価格がローン残債を上回る「アンダーローン」であれば問題ありません。
売却で得た資金でローンを完済できます。
しかし、売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の場合は、不足分を自己資金(預貯金など)で補填する必要があります。
もし自己資金で補填できない場合は、「住み替えローン」を利用する方法もあります。
これは、現在のローン残債の不足分と、新しく購入する家のローンを一本化する商品です。
ただし、審査が厳しく、借入額が大きくなるというデメリットも理解しておく必要があります。
万が一、どうしても完済の目処が立たない場合は、「任意売却」という選択肢もあります。
これは、金融機関(債権者)の合意を得て、ローンが残ったまま家を売却する方法です。
しかし、信用情報機関に事故情報として登録され(いわゆるブラックリスト化)、その後5〜7年は新たなローンが組めなくなるなど、将来に大きな影響が及ぶため、最終手段と考えるべきでしょう。
より高く売るための実践的なコツ
限られた時間で、できるだけ有利な条件で売却を成功させるためには、いくつかのコツがあります。
最も重要なのは、必ず複数の不動産会社に査定を依頼し、比較検討することです。
1社だけの査定では、その価格が適正かどうか判断できません。
不動産一括査定サイトなどを活用すれば、手間をかけずに複数社の査定額や販売戦略を比較できます。
査定額に300万円以上の差が出ることも珍しくないため、このステップを省略するのは非常にもったいないと言えます。
また、転勤で先に引っ越してしまう場合は、不動産会社に鍵を預け、内覧対応を一任するのが効率的です。
購入希望者の都合に合わせていつでも内覧ができるため、販売機会を逃しません。
もし転勤までの期間が本当に短く、早期に現金化したい場合は、不動産会社が直接買主となる「買取」も検討しましょう。
仲介に比べて売却価格は安くなる傾向にありますが、買主を探す必要がないため、早ければ2週間程度で売却が完了します。
仲介手数料もかからず、スピーディーに問題を解決できるのが最大のメリットです。
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まとめ
今回は、転勤が決まった際の持ち家の扱いについて、「売却」「賃貸」「空き家」「単身赴任」という4つの選択肢を軸に、それぞれのメリット・デメリット、そして判断基準を解説してきました。
最適な決断を下すための鍵は、「転勤期間はどのくらいか」「将来その家に戻る可能性があるか」「ご家族の状況や意思はどうか」「住宅ローンの残債はいくらか」という、ご自身の状況を客観的に整理することから始まります。
どの選択肢が一番良いという絶対的な正解はなく、ご家庭ごとの事情に合わせた最適なバランスを見つけることが何よりも重要です。
どの選択肢を選ぶにせよ、まず最初に行うべきことは、複数の不動産会社に査定を依頼し、ご自宅の現在の資産価値を正確に把握することです。
査定は無料で依頼でき、売却だけでなく賃貸に出した場合の想定家賃も相談できます。
専門家からの客観的な情報を得ることで、より現実的な計画を立てることが可能になります。
ぜひご家族とも話し合いを重ねながら、理想の選択を行ってみてくださいね。



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